シェフ

ル・セル 塩竜二シェフ

今回は小平市に本店がある「ル・セル」さんを訪ねました。「セル」はフランス語で「塩」を意味するそうです。 シェフのお名前は<塩竜二>さん、歌舞伎役者の中村橋之介似の笑顔がステキなかたです。

−こんにちは。おいしいティーゼリーができあがった、といううれしいお知らせが舞い込みましたので試食も楽しみにやってまいりました。茶壺房の紅茶がベースのゼリー、どんなお味でしょう。

自信作ができました。試行錯誤を重ねましたが、いいものができたと思っています。先日、喫茶のメニューの提案にあった〈オレンジティー〉が気に入って、その味をそのままゼリーにしました。まずは試食をどうぞ。

−おいしい!オレンジの香りがさわやかで、あとから紅茶のお味がしっかり感じられます。ゼリーの色もきれいですね。

ありがとうございます。最初は濁りの強いものができてしまって悩みました。紅茶の種類をクラシックブレンド、アールグレイにしても同様で、なぜだろうと。そこで茶壺房さんに相談しました。

−はい。タンニンとカフェインの含有量が多いとどうしても濁ります。でもそれは裏を返せば良質のお茶であるという印なのです。濁っていてもお味は変わらないのですが。とは言ってもゼリーの場合は…

ゼリーは見た目もクリアなほうが涼やかでおいしそうでしょう。茶葉の量を減らせば濁りが少なくなるのですが、紅茶の味がでてこない。なぜ濁るのかを聞いて勉強になったし、時間と手間をかけ自分なりに努力工夫をして完成させました。結局、オレンジによく合うディンブラに決定して紅茶の分量もそのままに、風味も最大限出せたと思います。


−のどごしもさわやかで、夏もいいですが冬でも暖かいお部屋でいただきたいです。

今後はジャスミンとぶどう、チョコレートの風味のする紅茶ゼリーも開発したいです。

−楽しみです。茶壺房も紅茶にこだわっているのですが、シェフも素材を大切にして味にこだわっていらっしゃる。いろいろなやりとりをしてそう感じました。こういうものにしたいとはっきりしたものをお持ちなので、私も提案しやすかったし楽しかったです。ところでシェフはあまり紅茶を飲む習慣がなかったとか。

実はそうなんです(笑)。冷たい飲み物はいつも身近にあったのですが。疲れているときに、主に朝でしたが紅茶をいれてもらったのがきかっけでよく飲むようになりました。

−奥様の力は大きい、ですね。シェフと奥様それぞれお好きな紅茶はありますか。

ぼくは、ダージリン・スペシャルのストレートティーです。最初ダージリンはあまり好きではなかったのですが茶壺房さんのダージリンに出会って素直においしいと思いました。彼女はミルクたっぷりのセイロンティーが大好きです。

−お二人にとってお茶の時間とは?

毎日忙しくしているのですが、その中でも、ほっとできるアットホームなひとときです。

−これからどのようなお店になさりたいですか?

今年で10年目になりますが、10年目のお客様が変わらずに来店してくださるお店が目標です。味もおいしさも保ちつつ地域に根付きたい。常にお客様の目線で対応していきたいと思っています。

−ありがとうございました。



ル・セル

〒187-0032 東京都小平市小川町2-1189-19
TEL 042-347-4500
http://le-sel.net/

・ 番外編 ・

シェフはル・コント出身、そして奥様も。息もぴったりのお二人、奥様はかげからしっかりとシェフを支えていらっしゃいます。そんな奥様にお茶にまつわるエピソードを伺いました。

−奥様は大の紅茶好きとか。店頭に置いていただく紅茶を決めるためのテイスティングの時も、特徴を的確におっしゃっていたのでうれしくなりました。ぜひ、シェフのつくったおいしいお菓子にあう紅茶の組み合わせを提案していってください。シェフの紅茶を召し上がる習慣も朝の一杯がきっかけだそうですね。

最初シェフはあまりお茶を飲む習慣がなかったのです。学生時代からバスケットボールの選手だったせいでしょうか、冷たい飲み物をさっと飲む程度で。ですからあえてわざわざ喫茶店にお茶を飲みに入ることはそうなかったです。初デートは吉祥寺の喫茶店でした。あまりに落ち着いた雰囲気のお店だったため、シェフはデート中にもかかわらずこっくり、こっくり…と。それから結婚後、疲れているシェフになんとか朝、何かを飲んでもらいたいと紅茶をいれるようになったのです。

奥様は経理からお客様の対応、そして子育てとフル回転。インタビューの間も美しい笑顔でてきぱき仕事をこなし、お客様の気持ちにそっての接客は見習うことが多かったです。


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